筋肉は裏切ります
『筋肉は裏切らない』
そんな疑問にお答えします。
結論からいいますと、筋肉は裏切ります。もとい、筋肉だけでは…ということです。
これはどういう意味で言ってるかといいますと…おそらく筋肉は裏切らないという方は、筋トレは、やればやった分だけ体にしっかりと筋肉が付くので、努力は裏切らないということを言ってる方が多いのはないでしょうか?
過去に、僕もそんなことを言っていた時期がありました…。若い頃は筋肉が付けば健康で強くなれると、ただひたすらに筋トレに明け暮れていた時代がありました。
筋肉だけを鍛えるとパフォーマンスが落ちます
筋肉がある=健康 筋肉が大きい=強い
なんて認識がよくありますが、これは間違っています。
ではなぜ筋肉は裏切るのか?それは筋肉=張力だからです。
大きすぎる筋肉は、可動域を制限します。
動かせる範囲が狭いことによりネックとなるのは、例えば野球などでモノを投げる場合、腕を肩より後ろに回したいですよね?この時に大胸筋が過剰に発達していると、腕の動きに制限が入り、動きが小さくなるので投げづらくなります。
残念ながら大きすぎる筋肉は、時として邪魔になることもあるのです。
次に筋トレをしている動作を考えると…日常的に行う動作とはかけ離れていますよね?
筋トレ=筋肉を鍛えることにはなっても、筋トレ=動作を鍛えることにはならないのです!
そんなことを考えると…「じゃあどうすりゃいいのさ?」ってなりますよね?
解決策としては、トレーナーなどの専門家に見てもらうことを強くおすすめします!!
自己流で筋トレばかりやる人がいますが…(自分のことを棚に上げて、よく言うわ!)筋肉が肥大すれば見た目は良くなりますが、パフォーマンスは下がります。
簡単なチェック方法としては、
- 片足で椅子から立ち座り
- 平均台のように10センチ幅くらいの場所を歩く
- 下り階段を早く降りる
このあたりを試していただけると、いいのではないかと思います。やりづらいものがありましたら、バランス感覚やカラダの使い方があまり良くない可能性がありますね。
自己流でやると事故流になるから
これは僕の経験談ですが…自己流で筋トレだけしてると事故ります。
なぜなら僕が事故流でやって文字通り事故ったからです。
これは自分でやってみて身に染みました…。
当時、僕は20代前半で、カラダは鍛えれば鍛えただけ筋肉がどんどん大きくなるような若い時期。
お金もないので、なるだけ月会費の安い地元のジムに入会し、トレーニングに明け暮れていました。
トレーナーをつけてパーソナルトレーニングなんかもやっている方々も、ちらほら居ましたが…今ほどパーソナルトレーニングが認知されていない時代です。
また僕自身、学生時代の部活で多少筋トレの知識はあったので、自分で本屋でみつけたトレーニング本を読んで、筋トレの仕方とプロテインの飲み方などを調べて実践していました。
結果どうなったかといいますと…筋肉だけはしっかりと付きましたね!!
「脱いでもすごいんです!?」なんてセリフが昔のCMでありましたが、まさにそんな体になりました!
当時の職場の後輩からは「作りモノみたいなカラダしてますね!」なんて言われて調子にのってしまうくらい…。今思うと、だいぶ恥ずかしい奴ですね(汗)
そんな状態で本当に自己満足の筋肉バカでしたが…ある時、事件がおきました!
何があったかといいますと…マシンでトレーニングをしている際、最近だんだんとデカくなってきた筋肉をさらに強化してやろうと、普段は到底やることがないような重さに設定し、フルパワーで一気に力を振り絞りました!!
と、そのとき!?「ピキッ!?」首の横が張る感じがして、急に力が入らなくなったのです…。
「あれっ?おかしいぞ!?首が回らない!」
無理に回そうとすると激痛が走ります。あちゃ〜やっちゃいました!?無理にやろうとしたから、本来なら力を入れてはいけないところが力み、過度に緊張させた為に痛めたのでした…。
その後、僕はムチウチのような状態になり、3ヶ月近く後ろを振り向くことができなかったのです…チ~ン(−_−;)
その後もことあるごとに腰を痛めたり、背中を痛めたりと、しょっちゅう怪我ばかりしていました。
ここで問題なのは…パっと見は、非常に筋肉があって健康的に見えることです。
よくいう使えない筋肉とは、こういうことを言うのだろうと内心感じていました。
事実、いつもどこかしらカラダが痛かったし、動きづらくて自分の体に重さを感じるくらいでしたね。
果たして…「今のこのカラダは、健康と言えるのだろうか?」僕が筋肉は裏切るモノだと、その時に身をもって理解したのでした。
「そんなこと言って、お前のやり方が悪いからそういうことになってるだけだろッ!」なんて声が聞こえてきそうですが…ええ、確かにおっしゃる通りです。
すべては僕の愚行が招いた自業自得。だからこそ、トレーナー業を仕事としてご飯を食べるようになった今では…あの時、どれだけひどいトレーニングを事故流でやっていたのかがよくわかるのです…。
間違ったやり方でも見栄えのいいカラダにはなります(中身は伴わないけど)
僕が筋トレでカラダを痛めた1番の理由は…ここまでの話でお分かりのとおり、自分で適当に本読んで調べたくらいの自己流でやっていたからです。
専門的に勉強して、いろいろな資格を取り、これまで1万人ほどのカラダを見てきたからこそ断言させていただきます!!
『トレーナーをつけて、パーソナルトレーニングを受けましょう!!』
ケガやカラダを痛めるリスクを回避し、効果的に鍛えることのできるやり方を学ぶには必須です!
今まで自己流での筋トレしかして来なかった方は、ぜひ一度、カラダの専門家に見てもらってください。きっと新しい発見があると思いますし、少なくとも何かしら今後に活かせるいいことがあるでしょう!
自己流でやって、自分のカラダを痛めまくった僕だから、言えることですし…自分がトレーニングを教えるようになった立場なのでお伝えします。
素人のめちゃくちゃ面白い人と、芸人の面白くない人は、圧倒的に後者の芸人が面白さで勝つなんていいますよね?トレーナーも一緒です。仕事として、ご飯食べてるレベルでやっている人は、素人で少し詳しいレベルの人とはちょっと違うのです!!そこのところを踏まえていただき、いちど専門家に任せてみることをおすすめします。
筋肉は裏切る(こともある)
これまでの僕の失敗談により、筋肉に裏切られたバカな男の哀れな間違いをお分かりいただけましたでしょうか?
これを読んでくださった方には、そんな失敗をして欲しくないのでこんな記事を書きました。ちょいちょい厳しい表現もあったと思いますが、お許しいただけると幸いです…。
で、最後にこれだけ自己流の筋トレを否定したあとに、「じゃあなにが筋肉は裏切らないエクササイズになるんだよ!?」という疑問を持たれる方に、個人的にオススメなエクササイズをご紹介させていただきます。
2つありまして…1つ目はボディコントロールをするのに、非常にいいピラティス。
これは仰向けや、うつ伏せなどのカラダを横に寝かせた状態で動くので、大きな筋肉ではなく、体の繋ぎ目にある、関節を安定させる筋肉を使うことが多いのです。これはカラダを痛めない使い方を覚えるのに最適なので、運動初心者にもおすすめです!
2つ目は個人的に自重トレーニングの中でも最高だと思っているアニマルフロー!
これは動物のように四つ脚で行うエクササイズなのですが…とにかく全身の筋肉を使うので、全体的なコーディネーションにもってこい!!
筋力、持久力、神経系にもアプローチできるので、一言でいえば身体能力が上がります!
実はピラティスもアニマルフローも僕はインストラクター資格を持っていまして…過去に筋トレに失敗したこともあり、一からカラダを鍛え直そうと取り組んだのがこの2つでした。
ウェイトトレーニングを自己流でやっているような方には、特におすすめしたいエクササイズです!!
この2つを経験してもらうと、僕の言っていることが分かっていただける筈です。
それでは筋肉に裏切られたバカな男の話はこのへんで…(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。